一人旅のことでも書き綴る。第五回。
2008 / 02 / 03 ( Sun )  11:59
長者町のお昼を食べ、とりあえず次の電車の一時間待ち。
この時間を使って、歩けるところまで歩こうと決めた。
ついでに、バス停で発着時刻を確認しておこう。使えるかもしれないから・・・ぐは。
三、四時間に一本だ。がつーん、残念、次の電車までに乗れるバスはないようだ。まあ、路線も分からないから、もともと無理だったかな?
行くあては、海の方。地図で見る限りは、海はそんなに遠くない。
歩いて行ける距離だ。行き際にも何か体験(?)できるだろうし。
旅としてはいいんでないかの。
ぽくぽくと歩く。
そうしているうちに、足がむずがゆくなってくる。汗で。
しまった、寒いだろうとももひきをはいてきたのが裏目に。
確かに、じっとしていれば震えてきそうな気温。でも、ちょいと体を動かせばそれほどでもない。
困ったものだ、汗をかかないようにゆっくり進むと、海に辿り着けずに引き返すことになるかも。やきもき。
地図を頼りに、田んぼの中を行く。
今となっては海に行くのが目的のようなものだから、最短距離を通ろう。その結果がこの田んぼ。
犬との散歩や、ジョギングしている人などを見掛ける。
あー暑い。途中から、上着の襟を開けてしまう。本当はももひきをどうにかしたいのだがどうにもならない。かゆいところに手が届かないっ、という感覚だ。

・・・駅到着。結局、海を拝むことはできんかっただ。
駄目っす、ももひきの蒸れが我慢ならんで、歩を緩めるほかなかったんです。
冬の日差しでも、風がなければここまで暖かくなってしまう。
気温や天気を調べた上で、どれだけ歩くか見当を付けておかないと、大変なことになるんだと勉強しました。
ももひきは今、鞄の中に。駅前のお手洗いで頑張って脱ぎました。すっきり。
あー怖かった、ぼっとんに落ちそうになりながらの苦闘。あほあほさんです。
それにしても、長者町では合わせて二時間ぐらいは歩いていたわけだ。
足腰がくたびれているのは頷ける。まぶたも重くなってきた、しばらくはお休み、かな。
そうだ、今度こそ、海を見よう。もちろん山もだ。
もうすぐおやつの時間だけど、まだ外房。
うむ? 何かがおかしい。外房も内房も同じぐらいの距離だと思う、この時間で内房に辿り着いていないというのは危険なのでは・・。
時間を計算してみる。真夜中に帰り着くというのは避けたいから、乗車時間を除くと二時間程度のゆとりしかないぞ?
夜ご飯もあるんだし、これは困ったことだ。日も短いから、もうそろそろ降りないと、それこそ闇の中になってしまう。
おちおち寝ていられないじゃん。

勝浦まで来て、やっと海と山。
ということは、ここら辺りがお昼になるぐらいに来ないと、明るいうちの風景を楽しめないではないかえ。
もう日が傾きつつあるぞい。夕方、という時間帯になっちまいましたい。
焦りながら地図を繰る。
海岸線沿いに走る鉄路は、東を向いたり南を向いたり。街も同じく。
せめて暮れ際のお日様が見えるところで降りたい。
そうこうするうちに安房鴨川。内房線への乗り換えだ。
早く降りる駅を。
日暮れもあるけれども、大きな理由がもう一つ。
お昼を食べ過ぎたようです、お手洗いが呼んでいる。外食だと量が調整しづらいので、多くなりがちなのですよ。
日の向きに一喜一憂しつつ、幾つか駅を過ぎてゆく。
おなかも一段落した頃、きれいな景色に出会う。
江見駅、下車。